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設備BIM外注の費用相場と発注のコツ|内製と外注の損益分岐をどう考えるか
CAD/BIMナレッジ導入

設備BIM外注の費用相場と発注のコツ|内製と外注の損益分岐をどう考えるか

設備BIMを外注する際の費用相場、発注のコツ、内製との損益分岐点の考え方を、床面積単価・人月単価の目安レンジとともに整理。発注トラブルを避けるための5つのコツと、ハイブリッド型運用までを、パラダイム自身の受託経験も踏まえて実務目線で解説します。

長谷川一夫

機械設備設計部

公開日
更新日

はじめに|設備BIM外注は「選択肢の一つ」になってきた

「BIM案件を受託したが、社内にBIM作業者がいない」「スポットでBIM作業を受けてくれる外注先はあるか」というご相談が、中小設備設計事務所から増えています。設備BIMを外注するという選択肢は、現実的な見通しとして選ばれるようになってきています。

本記事では、設備BIM外注の費用相場、発注のコツ、そして内製と外注の損益分岐の考え方を、パラダイム自身の受託経験も踏まえて整理します。

設備BIM外注の費用相場

価格体系の主流

設備BIM外注の価格体系は、「床面積単価」「人月単価」「固定価格」の3タイプが主流です。中規模のオフィスビルなどスコープが読みやすい案件は床面積単価、複雑で読みにくい案件は人月単価、テンプレ整備など成果物が明確な仕事は固定価格、という使い分けが一般的です。

床面積単価の相場

中規模のオフィスビル、医療施設、教育施設などの設備BIMモデル作成を外注する際の相場は、おおよそ次のレンジです。

  • LOD200レベル:床面積1m²あたり300〜800円
  • LOD300レベル:床面積1m²あたり800〜1,500円
  • LOD400レベル(施工BIM相当):床面積1m²あたり1,500〜3,000円

同じように見える案件でも、LODがワンランク上がると費用は倍近く動きます。コスト見積もりの出発点は「LODをどこに設定するか」です。

人月単価の相場

人月単価で見る場合の相場は、オペレータークラスで月額80万円前後、中堅クラスで月額100〜130万円、シニア・BIMマネージャークラスで月額150万円以上、というところです。複雑案件や伴走型では、人月で提示してもらうほうが両者ともに見積もりが立てやすくなります。

何を外注するかの考え方

外注しやすい仕事

「2DCAD図からBIMモデルを起こす作業」「テンプレ・ファミリの整備」「既存案件の図面作成」など、スコープと仕様が明確な仕事は外注しやすい領域です。設計者の判断が限定的で、作業仕様を文書で示しやすいためです。

外注しにくい仕事

「基本設計スタディ」「設計者の判断が重要な作業」「他者との複雑な調整を伴う仕事」は、外注に適さない領域です。設計者のノウハウが介在するため、外注するにしても人月単価で見るか、伴走型で進めるのが実情に合ったやり方です。

発注のコツ

コツ① LODを明確にする

外注トラブルの多くは、LODの認識ずれから起きます。「LOD200で十分」と「LOD300まで作り込む」では、費用に2倍以上の差が出ることもあります。発注仕様書に「LODレベルとモデリング範囲」を明記しておくことが、コストと品質の両面で効いてきます。

コツ② 入力データの取り決め

BIM作業の入力データが「手描き平面図」「読みにくい設計図」「DXF」のどれなのかで、コストも品質も大きく変わります。入力データの品質を高めるほど、外注コストは下げられます。ぐちゃぐちゃの手描きをそのまま渡して安く仕上げようとするより、少し手を入れたデータで渡すほうが、結果的に安く仕上がるケースが多いです。

コツ③ テンプレ・ファミリの取り決め

「外注先のテンプレを使う」「自社のテンプレを使う」「両社間で揃えて新規作成する」のどれを選ぶかで、仕事の規模とコストが大きく変わります。初回取引やスポット案件では、「外注先のテンプレをそのまま使う」パターンが軽めです。

コツ④ チェックポイントを複数設ける

「仮モデル」「中間モデル」「最終モデル」の3ポイントでレビューする「3段階チェック」が現実的です。最終チェックの段階になって「これじゃない」となると、やり直しコストが肥大化します。

コツ⑤ 外注先とBIMソフトを揃える

自社がRebroなら外注先もRebro、自社がRevitなら外注先もRevit、とBIMソフトを揃えると、受け渡しトラブルが減ります。IFCを介した受け渡しだと、属性・タグのロスがどうしても生じてしまうためです。

内製と外注の損益分岐

損益分岐点の考え方

内製体制を組むには、ライセンスと人材の固定費がかかります。シンプルな見方としては、年間のBIM作業量が「人月1人分」以上あれば内製が動かしやすく、それ以下だと外注のほうが量的に見て軽くなります。「ピーク時にチームが回せるか」と「閑散期に人件費を抱えるか」の両者で考えるのがポイントです。

ハイブリッドという現実解

現実的に多いのは、「設計者の判断が重要な部分は内製、スコープが明確な部分は外注」というハイブリッド型です。BIM担当者が社内に1〜2名いる状態で、ばらつきの大きい作業量を外注で吸収していくやり方です。

まとめ|外注は「仕事を仕分けるスキル」が鍵

設備BIMの外注は、「何を、どのLODで、どのタイミングで誰に任せるか」を仕分けるスキルが鍵になります。この仕分けができている事務所ほど、外注コストを押さえながら、設計者を判断業務に集中させる体制をつくれています。

パラダイムも設備BIMの外注を受託しています。「うちの案件の外注見積もり」「どこから外注すればよいか」「どう仕分けるべきか」といったご相談から承りますので、お気軽にお問い合わせください。

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